技術

バックハンドの上達法 初級者編

投稿日: 2025年09月13日
バックハンドの上達法 初級者編

はじめに


テニス初心者にとって、バックハンドはフォアハンド以上に苦手意識を持たれやすいショットです。
体の反対側で打つため、タイミングや距離感がつかみづらく、「力が入らない」「ネットにかかる」と悩む人も少なくありません。
しかし、正しいフォームと足さばきを覚えれば、バックハンドは守備だけでなく攻撃の起点にもなる頼もしい武器になります。ここでは、初級者がスムーズに上達するためのポイントを、雑誌記事スタイルで丁寧に解説します。

バックハンドを制する者が試合を制す


バックハンドが安定している選手は、相手に狙われてもラリーを続けられるため、試合で大きな強みを発揮します。
片手でも両手でも構いませんが、初心者はまず「両手打ち」から始めるのが一般的。両手を使うことで面が安定し、ボールに力が伝わりやすくなります。将来的に片手を選ぶ場合も、両手で感覚を養うとフォーム作りがスムーズです。

基本はグリップから


バックハンドの土台となるのは握り方。両手打ちの場合、利き手は「コンチネンタルグリップ」、非利き手は「イースタンフォアハンドグリップ」にするのが基本です。

利き手(右利きの場合は右手)はラケットの真上を握り、面の角度を安定させます。

非利き手(左手)はラケットを押し出す役割。インパクトの瞬間にボールを運ぶイメージで握ると、自然なパワーが生まれます。

片手打ちを選ぶ場合は、利き手をイースタンバックハンドに握り、手首を柔らかく保つことが大切です。

構えとフットワークが8割


バックハンドは、足の動きがショットの質を大きく左右します。

準備姿勢:ラケットを体の正面に持ち、両足を肩幅に開いて膝を軽く曲げます。

スプリットステップ:相手が打つ直前に小さくジャンプして次の動きへ備える。

サイドステップ&クロスステップ:ボールに合わせて横移動し、打点を体の前にキープ。遠い球にはクロスステップで素早く対応。

足が止まったままだと打点が後ろに下がり、ボールが浅くなってしまうので要注意です。

スイングの基本



テイクバック:両肩をしっかり回し、ラケットを後ろへ。面をやや下に向けると自然にスピンがかかります。

インパクト:体重を後ろ足から前足へ移しながら、両腕で押し出すイメージ。

フォロースルー:ラケットを目線の高さまで振り抜き、体の回転を最後まで止めない。

ポイント:腕力に頼らず、腰と肩の回転を主役にすることで、少ない力でも安定したショットが生まれます。

初心者が陥りやすいミスと修正法



ボールがネットにかかる:スイングが下から上へ足りない、または打点が遅れている。

アウトする:ラケット面が上向き。インパクト時に面をやや前に傾ける意識を。

力が入らない:非利き手の押し出しが不足。左手(右利きの場合)でラケットを押す感覚を強めてみましょう。

ミスの原因を理解し、1つずつ修正することが上達の近道です。

おすすめ練習メニュー



壁打ち:両手で打つ感覚を養う。ゆっくりしたリズムでフォーム確認。

球出し練習:一定のボールを受けながら、足を動かし続けて連続打ち。

クロスラリー:バック側同士でラリー。角度をつけてコントロール力を高める。

10分の壁打ちや20球の球出しを毎回の練習に取り入れるだけで、感覚が確実に定着します。

まとめ


バックハンドは「フォーム」「フットワーク」「グリップ」の三本柱がそろって初めて安定します。
初心者のうちに正しい動きを体に覚えさせることで、中級・上級になったときの伸びが格段に変わります。
“非利き手で押す”“体全体で打つ”をキーワードに、焦らずステップを踏んで練習を重ねましょう。安定したバックハンドが身につけば、試合で相手に狙われても堂々と打ち返せるはずです。